
悲しいニュースを見たり、周りから何かを忠告されたりしても、
「自分は大丈夫」と思っていませんか?
あらゆる危険に対して、自分だけは例外だと考えてしまうのは人間の心理なのです。
悲しい出来事を自分ごとのように捉えると、不愉快な気持ちになってしまします。
それを避けるために、あえて考えなかったり、他人事のように解釈したりするようにできているのです。
実際にどれだけ人が危機管理に関して、
「自分は大丈夫」だと考えているのか調べた実験をご紹介します。
驚愕!人はこんなにも危機管理ができていなかった!
アメリカのラトガース大学が行った実験です。
【実験】
約260名の大学生に
「あなたが将来大人になったとき、飲酒に関する問題を起こす可能性は何パーセントだと思いますか?」
… ①
「また、他の学生が同様の問題を起こす可能性は何パーセントだと思いますか?」
… ②
という2つの質問をしました。
そして、①と②の数値を比べると
その差はなんと、58.3% にも及んだのです!
「自分が問題を起こす可能性は、他人が問題を起こす可能性より
約60%も低く考えている」という驚きの結果でした。
他にも、
「自殺未遂する可能性」「結婚数年後で離婚してしまう可能性」
「40歳以下で心臓発作に見舞われる可能性」「性病にかかる可能性」
について、同様の質問をしました。
結果はそれぞれ、①と②の差が
55,9% 、48.7% 、38.4% 、37.4% と
やはり、自分が問題を起こす(起こる)可能性は、
他人が問題を起こす(起こる)可能性より低いと考えていたのです!
正常性バイアス
「正常性バイアス」という言葉を耳にしたことはありませんか?
これは、社会心理学・災害心理学などで使われる心理学用語で
人が自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまうという特性のことです。
地震や大雨による避難警告が出されていても、
「自分のところは大丈夫だろう」と思い、避難せずに逃げ遅れてしまうということはよくあります。
この特性からも、人間がいかに都合のいいように解釈しているかがわかります。
自分の安全を守るには
今回ご紹介した人間の特性を理解し、
「自分は決して特別ではない」という意識を持つことが大切です。
その上で、「人の振り見て我が振り直せ」という言葉があるように、
他人事であっても自分ごとのように捉え行動しましょう。
最後に
人間はあらゆる危険に対して、
「自分は大丈夫だ」と自身を特別扱いしてしまう生き物だということを説明しました。
③で話した内容は、当たり前の事かもしれませんが、
この当たり前がいかにできていないか、わかっていただけたかと思います。
今回の学びを、あなたの今後に活かしていただけると幸いです!